~ネックアクネラボ~ ニキ助の考察

頬のニキビ跡クレーターで悩んでいる途中から首にも化膿ニキビが散乱して苦しみました。そこから克服した20年の経験を書いていきます

首ニキビにはダラシンの抗生物質はどうなのか?

ダラシンは、リン酸クリンダマイシンという物質を主成分とする、リンコマイシン系の抗生物質です。


ダラシンにはゼリーのような質感のゲルタイプ「ダラシンTゲル」と、ローションタイプの「ダラシンローション」の2種類があり、「SATO(佐藤製薬株式会社)」から発売されているニキビ治療薬です。どちらも同じ効果・効能ですが、皮膚科などで、ニキビ治療によく使われているのは「ダラシンTゲル」のほうで、詳しくは「ざ瘡治療用外用抗生物質製剤」と言います。ざ瘡(ざそう)とは、ニキビのことを指します。

 

ダラシン作用とは?
ダラシンは細菌のタンパク合成を阻害する働きを持っており、細菌が原因となる様々な病気に用いられます。ニキビの原因菌となるアクネ菌に対しても、抗菌力を発揮し、ニキビや赤みや腫れ、化膿などを抑えてくれます。したがって、赤ニキビや黄ニキビといった、強く炎症している段階のニキビに効果を発揮します。逆に白ニキビ、黒ニキビには、あまり有効ではなく、またニキビ予防としての効果もありません。使い方は簡単で、1日に2回、洗顔後に適量を患部に塗布します。試用期間はだいたい1週間を目安に使ってみて、効果が現れるかどうか様子を見ていきます。なかなか効果が現れない場合には、自己判断で使い続けるのではなく、医師に相談するようにします。


ダラシンTゲル使用時の注意点
炎症を抑える強力な効果を発揮してくれるダラシンTゲルですが、抗生物質ですので、日常的なニキビケアとして常用することはできません。長期に渡って塗り続けると、耐性菌が生まれることがあります。耐性菌ができると、その抗生物質は二度と効かなくなってしまいますので、使用期間や使用方法には十分注意しましょう。繰り返し使うことでも、耐性菌ができやすくなってしまいますので、抗生物質に頼りっぱなしになるのではなく、ニキビを根本から治すよう、ニキビの出来にくい肌づくりをしていく必要があります。

 

塗布する際には、患部のみに塗るようにします。ダラシンTゲルは、肌を守る為に必要な細菌も殺菌してしまいます。また皮膚のターンオーバーの妨げにもなりますので、広範囲に塗らないよう、注意しましょう。麺棒などを使うと、患部のみに塗布しやすいようです。またダラシンTゲルは皮膚用の薬品となっているので、目などに入らないよう、注意しましょう。妊娠中または授乳中には使用しないことが望ましいとされています。

 

ダラシンの副作用って?
ダラシンには、ヒリヒリする刺激、乾燥、かゆみやかぶれ、赤みなどの副作用が生じる場合があります。統計によると、佐藤製薬株式会社による「ダラシンTゲルの安全性評価」では、実験の結果、被験者の約8%に副作用が見られたとのこと。また、起こることは稀ですが、激しい腹痛、下痢、発熱、大腸炎、便に血が混じる、などの重い症状が生じるケースもあります。これらの症状は、ダラシンTゲルの主成分であるクリンダマイシンによる偽膜性腸炎により引き起こされると考えられています。偽膜性腸炎とは、抗菌剤の長期使用によって起こる細菌の異常繁殖により炎症が起こる症状です。

 

まとめ
ダラシンのご紹介いかがでしたでしょうか。ダラシンは、効果が高い分、強い副作用が生じる可能性を含んでいます。使用の際には医師の指示に従って、適切な方法で使用するようにしましょう。また、一時的に炎症を抑える効果はあるものの、根本的なニキビの治療にはつながりません。抗生物質による治療は、その場しのぎの対処法であることを忘れず、日ごろから意識的にニキビができにくい肌を作っていくことが大切です。